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ミツロウのろ過作業

1回目のろ過を経た美しいミツロウのかたまり。天然成分の宝庫です。

ミツバチの巣は、ミツバチがお腹から出すロウや木から集めたプロポリスなどからできています。
この巣を溶かして濾過した「ミツロウ」はとても面白い物質で、空気の浄化作用や高い抗菌性、高い栄養価、甘くて優しい香り、
乳化作用などの特徴があります。実は私たちの身の回りでも様々なものに使われていて、ロウソクや薬、お菓子の材料、粘土、
ボディクリーム、ラップ、木や革のワックス、リップクリームなど色々なものを作れます。

溶け始めたミツロウ。温度によって色味が変わり製作中も楽しめます。

このミツロウは、例えばキャンドルにすると天然のロウの中で最も長持ちする素材であったり、栄養価が高く食べることもできてしまったり、そのまま塗るだけでも皮膚の炎症を抑える効果があったりと、素晴らしい物質です。今回はそのミツロウをブロック状にするための作業の様子をお見せします。

ミツロウを溶かしながらの仲間との会話はいつも充実しますでもなかなか溶けない。

ミツロウは62.8℃から溶け始めますので、熱くなりすぎないように湯煎で溶かします。溶けるほどに色がゆっくりと変化していきます。溶けたミツロウが菜箸につくのですが、その菜箸を持ち上げるともう付着したミツロウが固まっています。本当に敏感で、少しでも温度が変わると手触りや色や質感がすべて変わります。また加熱しすぎることでミツロウ本来の複雑な組織も壊れてしまうと聞いたので、できるだけギリギリの温度で溶かします。

緊張の瞬間。ギリギリの温度で溶かすので、すぐに固まり始めます。

溶けたミツロウはシリコン製の方に流し込み、使いやすいサイズに成形します。甘い香りの中で、お客様が何に使うのか思い浮かべながら、緊張しつつも楽しく注いでいきます。すぐに固まるため2回に分けて注ぐと見た目がカッコわるくなりますので、大胆かつ慎重に一気に注ぎます。固まると液体の時よりも縮みますので、型からはみ出すくらいに注ぎます。

もうすぐ市場に出て世界中で大活躍するであろう頼もしいミツロウブロックたち

ミツロウの主成分はミツバチが出すロウ・花粉・プロポリスで、ミツバチが自然の中で苦労して集めた最高の天然物質の塊で量も少なく大変貴重な物質です。多くの効能や美しい見た目によって、色々なことにお使いいただけますので、お客様それぞれで実に様々な用途に使われます。ぜひ一度ミツロウを使ってみてください。ハマりますよ。

中央にいる虫はミツバチではありません。イベント販売中に訪れた知らない虫です。